エージェンシー研究会

院生代表者

  • 今里基

教員責任者

  • 小川さやか

企画目的・実施計画

 近年の文化人類学における大きな変化としてアクター・ネットワーク論の浸透があげられる。例えば、B.ラトゥールは、近代的な認識論である、主体/客体、人間/非‐人間といった枠組みを批判し、人間と非‐人間間の対称性を強調する。こうした認識は、人間だけでなく「もの」にも主体性を認め、人間と「もの」が織りなす複雑なネットワークへと関心を向ける必要性を訴えた。今日の人類学における「存在論的転回」(ontological turn)の動きは、こうした理論の浸透の表れといえる。こうした研究動向におけるキーワードのひとつは「エージェンシー」である。人間/非-人間を問わず、対他的に作用する存在をエージェンシーとして把握することは、人類学における西洋的認識論を根本的に変革する可能性を秘めている。今後は、こうした観点から民族誌を記述することは不可欠になることが予想される。そこで本研究会では、①近年の人類学におけるエージェンシーに関する研究論文を読むことでエージェンシー研究についての動向を把握し、②これらの研究における課題を抽出、批判し、③自らの研究で応用可能にすることを目的とする。以上3つの目的を達成するための研究方法として、エージェンシーに関する人類学の研究論文を国内外問わず選び、メンバー間で輪読し、今日の人類学におけるエージェン研究の課題を検討する。そして、輪読会を通して得た新しい観点を自らの研究に反映し発表する。発表の場として二泊三日の合宿を行う。

活動内容

  • 輪読会
  • 2018.06-毎週水曜日14時から2時間を予定

    エージェンシーに関する人類学的研究論文を輪読する。第一回で輪読する論文と担当者を決定し、以降は下記予定に沿って研究会を開催する。

    2018.06 第一回 各自論文を複数持ち寄り輪読する論文及び、担当者を決定
    2018.07 第二回 1本目の論文を輪読
    2018.08 第三回 2本目の論文を輪読
    2018.10 第四回 3本目の論文を輪読
    2018.11 第五回 4本目の論文を輪読
    2019.01 第六回 合宿を行い、これまでの成果を踏まえた各自の研究を発表

    本研究の成果について、研究会での記録を基にした報告集を提出することを検討している。

構成メンバー

・今里 基
・荒木 健哉
・八木 達祐
・小田 英里
・福田 浩久
・酒向 渓一郎

入試情報 先端研 刊行物 学術誌 プロモーションビデオ