重度障害者の空港及び航空機等における円滑な移動を促進する調査

院生代表者

  • 桐原 尚之

教員責任者

  • 立岩 真也

企画目的・実施計画

 本研究プロジェクトは、空港及び航空機等を対象とした重度障害者の円滑な移動を促進するために必要な実態把握をおこなうことを目的とする。
 2018年5月18日、いくつかの課題を残しつつ高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を見直す法案(以下「改正バリアフリー法」とする。)が7年ぶりに改正され成立した。5月8日の参議院本会議では、筋萎縮性側索硬化症(以下、「ALS」とする。)の人の空港及び航空機等の利用をめぐる問題について審議がおこなわれ課題があきらかにされた。例えば、座位を保てない人が搭乗できるようなプランは少なく、割引チケットなどの選択肢もないため、いずれも高額となっていること、また、人工呼吸器ユーザーはたくさんの機器を必要とし、それを持ち込むために事前に診断書を付けて申請しているが、それでも当日に持込み機器について確認する管轄が空港と航空会社で違うために実際に持ち込めない場合や機器を解体されることがあることなどがそうである。
しかし、これらの課題は、改正バリアフリー法での解決が見送られ、次の改正まで先送りにされることとなった。そのため、次の改正で課題を解決するためには、課題の整理と実態把握が必要不可欠である。そこで、ALSの人の航空機利用実態の聴き取りを通じた課題の整理と、伊丹空港と関西国際空港を対象として、保安検査場と各航空会社の情報伝達方法、診断書提出と責任の所在に関する実態の調査をおこなう。
 これらの実態が明らかになることで課題や解決に向けたポイントが明らかになり、次のバリアフリー法の改正において課題を解決できる見立てを得ることができる。

活動内容

1.伊丹空港と関西国際空港実態調査
時期:2018年6月中
調査目的:各航空会社の事前の説明方法、保安検査場と各航空会社の情報伝達方法、診断書提出と責任の所在に関する実態を明らかにすること
調査方法:構造化面接 
参加者等:国際線と国内線の各社、空港管理会社

2.ALSの人の航空機利用実態の聴き取り調査
時期:2018年7月以降
調査目的:空港及び航空機等を対象とした重度障害者の円滑な移動を促進するために課題を整理すること
調査方法:聞き取り調査(半構造化面接)
参加者等:ALSの人3名程度

3.会議の開催
時期:2018年7月、11月
内容:プロジェクトメンバーと専門家の合同会議を東京都及び京都府で開催する。

4.学習会の開催
時期:2018年11月
DPI日本会議の佐藤聡氏を招き、バリアフリー運動の課題について京都府内で学習会を開催する。

構成メンバー

・桐原 尚之
・西田 美紀
・戸田 真里
・舘澤 謙蔵

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