デジタルメディア空間と情動研究会(2022年度)

院生代表者

  • 浦野 智佳

教員責任者

  • MARTIN ROTH

概要

 本研究プロジェクトは、デジタルメディア空間で発生する人々の情動的な営みについてあつかう。ソーシャル化したデジタルメディアの場で、人々はどのような情動のやりとりをおこなうのかについて、参加メンバー各自の研究に引き寄せながら検討する。これらはデジタルメディア空間におけるメタ的な位相での情動の取りあつかいからメディア作品の受容論を中心として、いずれも人々の情動が緒メディアに触れることでどのように誘起されるかについて検討するという点で共通する。理論面では主にメディア論と情動論を軸として、各自の研究であつかう事例を検討していく。具体的な活動方法としては、講師を招聘しての講演会もしくは勉強会と、活動メンバー内での読書会及びディスカッションを予定している。
 本研究プロジェクトの活動は、個別具体的な複数の事例に共通の切り口を与えより抽象的なレベルでの議論を可能にする点で、メンバー各自の研究の進展に対して不可欠なものである。また、デジタルメディアにおける情動という、未だ検討の余地が大きく残る分野において、事例に裏打ちされたフィードバックによる理論面での前進が期待できる。

活動内容

2022年
10月 読書会(伊藤守(2017)『情動の社会学』青土社)
11月 読書会(伊藤守(2017)『情動の社会学』青土社)
12月 講師を招聘しての勉強会 詳細は以下に記載
2023年
2月 読書会(White, Daniel. (2022)Administering AFFECT:POP CULTURE JAPAN AND THE POLITICS OF ANXIETY, Stanford Univ Press.)

勉強会タイトル:伊藤守先生 特別勉強会「情動とメディア研究の課題」
日時:2022年12月2日(金)14:00~16:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 創思館4階so401.402教室
対象:学生・院生・教職員(申込不要)
概要:早稲田大学教育・総合科学学術院教授、日本メディア学会会長の伊藤守先生をお呼びしての勉強会。
伊藤先生から「情動とメディア研究の課題」についてご講演いただいた後、参加者とのディスカッションをおこなった。

なお勉強会に関する参考文献として、次の資料を使用した。
伊藤守(2013)『情動の権力―メディアと共振する身体』せりか書房
伊藤守(2014)『アフター・テレビジョン・スタディーズ』せりか書房
伊藤守編(2015)『よくわかるメディア・スタディーズ[第2版]』ミネルヴァ書房
西垣通・伊藤守編著(2015)『よくわかる社会情報学』
伊藤守(2017)『情動の社会学』青土社
伊藤守編(2019)『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求: ポスト・ヒューマン時代のメディア論』東京大学出版会
伊藤守編(2021)『ポストメディア・セオリーズ:メディア研究の新展開』ミネルヴァ書房

成果及び今後の課題

 12月におこなった勉強会とそれに向けた読書会では、伊藤守先生の論じるデジタルメディア研究における情動の理論を検討した。また先生に直接お話を伺うことで、今後の情動論を切り口としたデジタルメディア研究への見通しを得た。
 今後の課題としては、今年度の活動でたびたび疑問としてあがった、情動論のバックグラウンドおよび情動論として成立する以前の議論について広く学ぶ必要をあらためて認識した。

構成メンバー

浦野 智佳
向江 駿佑
田中 俊太朗
PERNG Shinwen
ZHANG Yixin

先端研 刊行物 学術誌 プロモーションビデオ