出生をめぐる倫理研究会

代表者

  • 松原 洋子

事務担当

  • 小門 穂、吉田 一史美

企画目的・実施計画

 本研究会は2008年の設立以来、「出生」をキーワードに妊娠・不妊・中絶・出産・養育など生殖に関わる様々問題を扱ってきた。今年度の研究課題は生殖と再生医療に関する技術と倫理であり、「生殖」と「生存」にかかわる医療・技術についてその接点と可能性を理解し、生殖技術が当該男女・親子・家族とどまらず広く社会に関わるものであることとその倫理的課題を検討することを目的とする。生殖医療や新しい技術をめぐって生ずる倫理的問題に研究メンバーが各専門領域からのアプローチを試み、学際的な議論の構築を目指すことに本研究会の意義がある。
 生殖技術と再生医療に関する公開シンポジウムを開催し、ゲストに柘植あづみ氏(明治学院大学社会学部教授・医療人類学)と八代嘉美氏(京都大学iPS細胞研究所特定准教授・幹細胞生物学)を迎える。また、子産み・子育てのなかでの不妊治療の捉え直しをテーマに、本研究会メンバーの安田裕子を講師として公開研究会を開催する。そして、成果物として、講演シンポジウムの講演録を含む報告書を作成する。

活動内容

第1回:打ち合わせ

2013年7月1日(月)13:00-15:00、立命館大学衣笠キャンパス創思館415。

第2回:公開企画に向けて事前勉強会1

2013年8月1日(木)13:00-16:00、立命館大学衣笠キャンパス創思館415
テキスト…柘植あづみ『生殖技術――不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすか』みすず書房、2012年。

第3回:公開企画に向けて事前勉強会2

2013年8月17日(土)13:00-16:00、立命館大学衣笠キャンパス・創思館415。
テキスト…八代嘉美『増補 iPS――世紀の発見が医療を変える』平凡社、2011年。

第4回:公開シンポジウム

「iPS・ES細胞と生殖技術――その学問的成果・技術的有用性・倫理的問題」
2013年12月8日(日)13:30-17:00、立命館大学衣笠キャンパス末川記念会館大講義室。
講師…柘植あづみ氏(明治学院大学)、八代嘉美氏(京都大学iPS細胞研究所)。

第5回:公開企画に向けて事前勉強会3

2014年2月27日(木)13:00-15:00、立命館大学衣笠キャンパス創思館415

第6回:公開研究会

「子どもをもつことをめぐる女性の選択と経験――語りからのアプローチ」
2014年3月26日(水)14:00-16:00、立命館大学衣笠キャンパス創思館401/402。
講師…安田裕子(立命館大学衣笠総合研究機構)。

成果及び今後の課題

 活動の成果として、12月開催の公開シンポジウムの講演録と本研究会メンバーの論文等を掲載した次の報告書を刊行した。小門穂・吉田一史美・松原洋子編『生殖をめぐる技術と倫理――日本・ヨーロッパの視座から(生存学研究センター報告22)』立命館大学生存学研究センター、生活書院、2014年。
 今後の課題は、これまでの活動の継続に加え、外国語の文献講読、メンバーによる調査活動および報告をより積極的に行うことである。

構成メンバー

  • 松原洋子(先端総合学術研究科教授)
  • 小門穂(生存学研究センター専門研究員)
  • 安田裕子(衣笠総合研究機構専門研究員)
  • 吉田一史美(先端総合学術研究科生命領域6回生)
  • 西沢いづみ(先端総合学術研究科生命領域6回生)
  • 由井英樹(先端総合学術研究科生命領域6回生)
  • 貞岡美伸(先端総合学術研究科生命領域6回生)
  • 坂井めぐみ(先端総合学術研究科生命領域6回生)
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