2014年度:精神分析研究会

院生代表者

  • 北村 隆人

教員責任者

  • 千葉 雅也

企画目的・実施計画

本研究会は、フロイトやその他の精神分析学者の理論解釈と、その解釈を通じてメンバーの研究をさらに深めることを目的としている。研究会は、精神分析という学問において共通関心をもっているが、領域、専門分野および研究テーマは多様なメンバーで構成されている。研究会メンバーの多様な視点を通じて、様々な観点(精神分析の専門家、現代の社会学、哲学、文学)から精神分析における興味関心・問題意識を深めたり共有したりすることができる。
2014年度は二か月に一度のペースで研究会を開催する。活動は大きく分けて二部からなり、第一部ではフロイトの翻訳版テクストの講読を行い、第二部ではメンバーの学術的関心に即したフロイト以降の精神分析学者(フェレンツィ、アーブラハムなど)のテクストの講読および報告を行う。各テクストに精神分析の専門家による解説が行われ、テクストの講読および関連する研究報告を行う。また、精神分析に関係する他の研究会にも参加し、それに関する議論・意見交換も行う。

活動内容

◆第9回研究会
4月15日(火) 13時~ @生命部屋
『フロイト全集 17巻』
論文「集団心理学と自我分析」
ⅠⅡⅢ:北村隆人
ⅣⅤⅥ:馬場久理子

◆第10回研究会
6月10日(火) 13時~ @生命部屋
『フロイト全集 17巻』
論文「集団心理学と自我分析」
ⅦⅧⅨⅩ:小西真理子

『フロイト全集 14巻』
論文「喪とメランコリー」:馬場久理子

◆第11回研究会
9月2日(火) 13時~ @生命部屋
フェレンツィ『精神分析への最後の貢献』
フェレンツィ解説:北村隆人
論文「大人と子どもの間のことばの混乱」:小西真理子
論文「精神分析における積極技法のさらなる拡張」:馬場久理子

◆第12回研究会
11月18日(火) 15時30分~ @生命部屋
『アーブラハム論文集』
アーブラハム解説:北村隆人
論文「校門性格の理論のための補遺」:上尾真道

◆第13回研究会
1月20日(火) 15時30分~ @生命部屋
『アーブラハム論文集』
論文「心的障害の精神分析に基づくリビドー発達史試論」
前半(pp19-60):馬場久理子
後半(pp60-97):小西真理子

◆第14回研究会
3月17日(火) 15:30~  @生命部屋
メラニー・クライン解説:北村隆人
「精神分析と倫理」研究会概要:上尾真道

成果及び今後の課題

今年度は二か月に一度のペースで研究会を開催し、フロイトの著作(初期)の読解およびフロイト以降の精神分析理論に関する個人発表を中心として活動してきた。テクストはメンバーの学術的関心に即したものおよび各精神分析家の主要論文を取り上げた。一年間の活動を通じてメンバーが精神分析理論における基礎知識を習得したのちに、フロイト以降の精神分析の知識と理解を発展させ、個人研究にさらなる還元をすることができた。
今年度はメンバーの学術的関心に即した精神分析理論の著作を取り扱ってきたが、来年度はメンバーの個人研究に関連するより多くの精神分析学者の理論を取り上げ、精神分析の知識をより体系的に習得できる活動を行っていきたい。

構成メンバー

北村 隆人  公共領域 5回・2012年度入学
馬場 久理子 生命領域 5回・2010年度入学

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