モナ・ベイカー教授特別講義 「パーソナルなものとパブリックなものの相互交渉――翻訳研究の現場から」

モナ・ベイカー教授特別講義チラシ

日時・場所

日時:2016年7月15日(金) 16:30-18:30
場所:立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルーム

講師

モナ・ベイカー (Mona Baker) (マンチェスター大学教授)

司会

佐藤=ロスベアグ・ナナ (ロンドン大学SOAS、翻訳研究所所長)

主催

立命館大学大学院先端総合学術研究科

お問い合わせ

sentan01[at]st.ritsumei.ac.jp [at]をアットマークに変えてください。

講義概要

「ナラティヴ=語り」という概念があり、翻訳・通訳研究では「社会ナラティヴ・アプローチ」なるものが議論され始めている。これに対して、「批判的ディスクール分析」という形で「ディスクール=言説」が議論されることもある。本講義では、そうした「ナラティヴ」と「ディスクール」のあいだの主たる差異はなんであるかを掘り下げてみる。
 文学における両概念の定義や解釈はさまざまだが、「ナラティヴ」なるものは、それをどう定義しようと、つねに日常生活や個人が抱える葛藤、私的な悩みや恐怖、喜び、不安などの細部に対する配慮を伴うという利点がある。私たちが共有する人間性に訴えることで、結果的に感情移入や抵抗に場を開くような細部への配慮である。
 こうした「パーソナルなもの」への配慮は、翻訳に付随する権力や抵抗の問題に関心を持つ研究者にとって、「ナラティヴ理論」をとりわけ魅力的に見せるのである。講義では、いくつか例を挙げながら、「パーソナルなもの」と「パブリックなもの」が、「ナラティヴ理論」に依拠した翻訳・通訳研究のなかでどのように縺れ合わされてきたか、そして両者の相互交渉が今後どのように考察可能なのかを話す予定である。



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