母子世帯の生活困窮研究会

院生代表者

  • 笹谷 絵里

教員責任者

  • 立岩 真也

企画目的・実施計画

 本研究会の目的は、京都市内の母子世帯が直面している生活困窮の実態について、母子世帯の母親に対してインタビュー調査を行い、その調査結果を分析することである。母子世帯の生活困窮の背後にある重層的要因を分析するために、本プロジェクトは母子世帯の母親の自律性、とりわけ、時間的・経済的自律性に着目する。その理由は、先行研究において経済的困窮と時間貧困が述べられているものの、両者の関連についての分析がより一層必要とされているからである。本プロジェクトの意義は、実施したインタビュー調査の結果を分析することによって、母子世帯の母親の時間的・経済的自律性を規定する重層的要因の在り方を分析し、生活困窮の解消に向けた制度・政策の議論の基盤を提供しようと目指す点にある。

活動内容

  • 2017年6月11日 
    調査 15:30~16:30
     調査対象者1名についてインタビュー調査を実施。
    第1回研究会 17:00~19:00
     社会政策とジェンダー論を専攻している堅田香緒里准教授(法政大学)を招聘し、講演いただくととともに研究内容について検討を行った。今後も、質的調査を実施し、研究の充実を図るとともに、調査内容を学会発表や論文としていくことを検討した。本研究科修了生を含め多数の参加があり活発な議論が行えた。
  • 2017年9月11日
    日本社会福祉学会 第64回秋季大会【ポスターセッション】での発表
    発表題目:日本のローンマザーの時間と経済に関する自律性
      副題:インタビュー調査と子育て関連ケイパビリティからの分析
  • 2017年1月7日 
    調査 14:00~16:00
     調査対象者2名について、インタビュー調査を実施。
    第2回研究会 16:00~18:00
     第2回の研究会のテーマは、ゲスト講師を招聘して当事者へのインタビュー調査等の質的研究と母子世帯の生活困窮に関する理論研究の架橋について検討することであった。ゲスト講師は、社会政策とジェンダー論を専攻している堅田香緒里准教授(法政大学)を招聘した。5名の参加(その一人はスカイプで途中参加)があり、各人の研究関心に即した活発な議論があった。

成果及び今後の課題

 本プロジェクトでは、2016年6月にインタビュー調査及びゲスト講師を招聘してインタビュー調査を実施する上での着眼点である時間的・経済的自律性について検討する研究会を実施した。ゲスト講師は、社会政策とジェンダー論を専攻している堅田香緒里准教授(法政大学)を招聘した。第1回の調査対象者は、同様の研究課題を遂行した「労働問題・不安定生活・保証所得をめぐる国際的研究」(通称:労働研)のメンバーから紹介を受けた。研究方法として半構造化インタビューを採用して実施した。
 先の労働研のインタビュー結果と第1回のインタビュー結果を合せた母子世帯の母親の生活困窮の実態を分析し、その中間報告を9月に実施される日本社会福祉学会でポスターセッションでの発表を行った。発表題目:日本のローンマザーの時間と経済に関する自律性――インタビュー調査と子育て関連ケイパビリティからの分析である。ポスター発表ではケイパビリティを中心とした理論研究、社会政策の研究者などから多数の質問があり、活発な議論が行えたことは、本研究会の成果であり今後の研究に活かすことができるものであった。1月初旬に、インタビュー調査とともに、堅田准教授をゲストに招いた第2回の研究会を実施した。当初目標としていた日本社会福祉学会の学会誌への投稿には調査や分析が不十分であり今後の課題としたい。

構成メンバー

伊藤香純(公共領域・2015年度入学)
佐草智久(公共領域・2013年度入学)
中村亮太(公共領域・2013年度入学)
三輪佳子(公共領域・2014年度入学)
笹谷絵里(生命領域・2014年度入学)

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