アジアの精神障害者の自助活動研究プロジェクト(2017年度)

院生代表者

  • 伊東香純

教員責任者

  • 立岩真也

企画目的・実施計画

[目的]本研究プロジェクトの目的は、精神障害者の自助活動においてその活動のリーダーを育てるための研修の構造化を試みることである。
[内容]アジアには、コミュニティに設置された小さな檻に閉じ込められたり木に縛りつけられたりしている精神障害者がいる。かつて日本にも類似の私宅監置があり、この監置の状況の悲惨さから患者の精神科病院への移送が進められたが、それが現在では長期的な非自発的隔離に至っている。それぞれの地域の精神障害者は、その地の社会的文化的状況に合わせて自分たちを抑圧する実践とは異なる考え方に基づくオルタナティブな実践をおこなってきた。このような異なる状況に応じた実践についての情報を共有し、その共通点から精神障害者の自助活動のリーダーとしてアジア域内で活動するために必要な資質を明らかにする。
[方法]アジアで自助活動をおこなう精神障害者を講師として招聘して研究会を開催する。
[意義]精神障害者の運動についてのこれまでのほとんどの研究は、精神医療体制のあったことある欧米の運動を対象としてきた。これに対し本プロジェクトには、精神医療が普及していない地域の精神障害者の活動を明らかにし、そこからこれまで不利益を被ってきた本人たちの手でそのオルタナティブの実践を築いていくことに資するという意義がある。

活動内容

日時:2017年11月22日(水)・23日(木)
会場:立命館大学大阪いばらきキャンパス

◆22日(水)13時~16時(参加人数:約20名)
「精神障害者のピアサポートに関する各国からの報告」
◇13:00~ Chintha (Sri Lanka) ◇13:30~ Tien and Sissy (Taiwan) ◇13:50 Linus and Frank (China) ◇14:30~ Vincent and Susan (HongKong) ◇14:50~15:10 Waqar (Pakistan) ◇15:10~ Patcharin and Win (Thailand) ◇15:30~質疑応答

◆22日(水)18時半~21時(参加人数:約35名)
ワークショップ「オープンダイアローグ――アジアでのひろがり・ふくらみ、そして新たな対話を聴く!」
◇18:30 開会の挨拶 ◇18:40 講演――インドの取り組み(講師:Bhargavi Davar・インド) ◇19:00 ワークショップ(楽器を使ったオープンダイアローグの体験) ◇20:30 意見交換 ◇21:00 閉会の挨拶

◆23日(木)13時~18時(参加人数:約30名)
公開学習会「アジアにおけるピアサポート実践とシステム」
◇13:00 挨拶 ◇13:10 報告――藤井千代(国立精神神経研究センター)、外務省 ◇14:00 講演「アジアにおけるピアサポート実践」:Bhargavi Daver(TCI-Asia) ◇15: 00 指定発言:Yeni Rosa Damayanti(インドネシア)・Wiriya Tangpanyawong(タイ) ◇16:00 フロア発言 ◇17:00 閉会 ◇ 18:00 懇親会

成果及び今後の課題

◇国際的な活動を牽引するリーダーを育成するための研修カリキュラムを作成した。
◇SDGs、アジア太平洋障害者の10年、障害者権利条約、実際のアジアの精神障害者の状況と取り組みをまとめた。

構成メンバー

伊東香純
桐原尚之
谷口俊恵
寺前晏治

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