書評セミナー「六車由実著『驚きの介護民俗学』を読む」

■立命館大学大学院先端総合学術研究科公開企画
書評セミナー「六車由実著『驚きの介護民俗学』を読む」


日時:2012年5月25日(金) 19:30~21:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス創思館303・304
     [アクセスマップキャンパスマップ
書評コメント:
・谷村 ひとみ(立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程)
・萩原 三義(京大ウェルネス研究会事務局代表)
応答(著者):六車 由実(民俗学者・介護職員)
司会:
上野 千鶴子(立命館大学大学院先端総合学術研究科教員)
天田 城介(立命館大学大学院先端総合学術研究科教員)

◇対象書籍
六車 由実 20120305 『驚きの介護民俗学』,医学書院,シリーズ・ケアをひらく 240p. ISBN-10: 4260015494 ISBN-13: 978-4260015493 2100(2000+税)円 [amazon][kinokuniya]
*医学書院Webサイト内の紹介ページ→こちら

【六車由実さんの紹介】
六車由実(むぐるま・ゆみ)。1970年、静岡県生まれ。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。民俗学専攻。東北芸術工科大学東北文化研究センター研究員、同大学芸術学部准教授を経て、現在、静岡県東部地区の特別養護老人ホーム内のデイサービスに介護職員として勤務。論文「人身供養と祭――尾張大国霊神社の儺追祭をモデルケースにして」(『日本民俗学』220号)で第20回日本民俗学会研究奨励賞受賞(2000年)、著書『神、人を喰う――人身御供の民俗学』(新曜社)で第25回サントリー学芸賞受賞(2003年)。
*六車由実さんのホームページ→こちら

【書評コメント担当者の紹介】
谷村ひとみ(たにむら・ひとみ)。1960年、大阪府生まれ。学位:修士(人間科学)。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程公共領域5回生(現在休学中)。40歳で看護師免許取得。現在、非常勤夜勤専従看護師として勤務。論文に「中年期からとらえた親の老い――親イメージの変動と親の老いを実感した場面に焦点をあてて」(立命館大学大学院応用人間科学研究科2008年度修士論文)。業績などの紹介は→こちら

萩原三義(はぎはら・みつよし)。相生鍼灸(あいおいしんきゅう)院長、佛教大学医療技術学部理学・作業療法学科人体構造学実習補助員。1953年、大阪市生まれ。関西学院大学法学部法律学科卒業。日本電池(株)入社、早期退職後、京都仏眼鍼灸理療学校卒業、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系研究生(看護学、2007年-2010年)。現在、京都の西陣で相生鍼灸を開業。はり師、きゅう師、訪問介護員、がん患者さんとそのご家族、ボランティア、学生、医療者をメンバーとする、京大ウェルネス研究会事務局代表。

┃参加自由です。
┃ただし、会場の収容人数に限りがありますので、参加希望のかたは下記の申し込み先に事前にご連絡ください。

◆主催
立命館大学大学院先端総合学術研究科

◆お申し込み・お問い合わせ先
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
立命館大学大学院先端総合学術研究科
研究指導助手 村上 潔
E-mail:sentan01@st.ritsumei.ac.jp
メールの件名を「5/25書評セミナー申込」としてください。本文に、お名前(必須)とご所属(任意)をご記入ください。


【参考】
◇上野千鶴子「書評:六車由実著『驚きの介護民俗学』(医学書院、2012年)」
 (2012年4月1日|共同通信配信)
リンク
◇介護現場を“民俗学”としてとらえた『驚きの介護民俗学』
 (2012年4月25日17:00|ケアマネジメントオンライン)
リンク
◇〈この人〉 民俗学者で介護職員 六車由実さん
 (2012年4月29日|『中日新聞』朝刊|中日メディカルサイト>つなごう医療)
リンク
◇『驚きの介護民俗学』六車由実著 老人ホームで生まれた可能性
 (2012年4月30日|47NEWS)
リンク
◇『驚きの介護民俗学』 六車由実さん
 (2012年5月1日|『読売新聞』>本よみうり堂>著者来店)
リンク


【開催報告】
◇約50名の方々(関東や九州からいらっしゃったかたも)にご参加いただき、盛況のうちに終了いたしました。






2011年度

第3回日本文化人類学会近畿地区研究懇談会「現代フランス人類学のはじまりと社会主義」
◇報告1 フレデリック・ケック「レヴィ=ブリュルとジョレス」
◇報告2 渡辺公三「モース「贈与論」の歴史的文脈」
日時:2012年3月29日14:00~17:30
於:衣笠キャンパス創思館401
主催:日本文化人類学会近畿地区研究懇談会
協力:モース研究会
詳細は→こちら


第8回先端総合学術研究科国際カンファレンス「カタストロフィと正義」
日時:2012年3月21日(水)・22日(木)
於:衣笠キャンパス創思館1Fカンファレンスルーム
詳細は→こちら 当日の動画


先端総合学術研究科 上村雅之教授 最終講義
日時:2012年3月6日(火)14:40~16:20
於:衣笠キャンパス創思館1Fカンファレンスルーム


【特別公開企画】上野千鶴子特別招聘教授着任記念学術講演・シンポジウム
日時:2011年12月23日(金・祝)13:00~18:00
於:衣笠キャンパス創思館1Fカンファレンスルーム
主催:立命館大学大学院先端総合学術研究科
詳細は→こちら
参考:立命館大学Webサイト内《PICK UP》の記事


〈1968年〉の神話化に抗して――西川長夫『パリ五月革命 私論――転換点としての68年』を読む
日時:2011年11月18日(金)16:30~19:30
場所:衣笠キャンパス末川記念会館第2会議室
主催:立命館大学大学院先端総合学術研究科公募研究会「植民地主義研究会」
詳細は→こちら

メディアからの発信 2012年度
  • 院生の小林宗之さんが関わっている企画展の紹介記事が『京都新聞』に掲載されました(2013年3月20日朝刊21〔地域〕面「号外が伝える災害――全国で発行160点|北区・企画展」)。cf. →立命館大学歴史都市防災研究センター:展示案内
  • 本研究科院生の坂井めぐみさんが京都ベンチャークラブの学生援護賞を受賞!→詳細
  • 院生の天畠大輔さんの研究活動を紹介する記事が『朝日新聞』に掲載されました(2013年03月17日朝刊38〔社会〕「まひの病床 涙のサイン」)。→リンク
  • 2013年2月24日(日)行われた先端研シンポジウム「アカデミズムの使い方-越境する知と多様化するキャリアパス-」のレポート記事が2013年3月10日付『読売新聞』の京都版地域面に掲載されました(2013年3月10日朝刊32〔地域〕面「「ポスドク」活用探る妙案」)。
  • 修了生の牧昌子さんの著書『老年者控除廃止と医療保険制度改革』の書評が2013年2月18日付『全国商工新聞』の書評コーナー「読書」に掲載されました。→リンク
  • 院生の川口有美子さんのコメントが『東京新聞』に掲載されました(2013年2月5日〔暮らし〕面「尊厳死法案をめぐって(下) 納得の選択できるか 難病患者ら不安の声」)。→リンク
  • 千葉雅也准教授のインタビュー記事が『朝日新聞』に掲載されました(2012年12月26日夕刊5面「フロンティア列伝」)。→リンク
  • 立岩真也教授のコメントが『朝日新聞』に掲載されました(2012年11月5日朝刊32〔文化〕面「命めぐる技術 どう付き合う――出生前診断・iPS細胞」)。
  • 院生の小辻寿規さんのインタビュー記事が『京都新聞』で掲載されました(2012年10月25日朝刊20〔地域〕面「べんがら格子のむこうから「まちの縁側?」」)。
  • 院生の小辻寿規さんらが運営する「つながるKYOTOプロジェクト」の活動が『京都新聞』で紹介されました(2012年10月16日朝刊24〔地域〕面「「まちの縁側」運営後押し」)。
  • 村上潔『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』が、『読売新聞』で紹介されました(2012年10月1日東京版朝刊19〔生活〕面「「主婦の再就職」高まる関心 書籍続々」)。→リンク
  • 院生の大野光明さんの論考「大飯原発ゲート占拠・封鎖という『希望』――未完のままの出来事/問い」(『インパクション』186号〔2012年8月〕)が、『朝日新聞』2012年8月30日朝刊《論壇時評》で紹介されました(「論壇委員が選ぶ今月の3点」:平川秀幸氏)。→リンク
  • 研究指導助手の村上潔のコメントが『東京新聞』に掲載されました(2012年8月23日群馬版朝刊24面「ワーカーズ・コレクティブ<下> 必要に応じ、多彩な事業」)。→リンク
  • 立岩真也・堀田義太郎『差異と平等――障害とケア/有償と無償』の書評が『京都新聞』に掲載されました(2012年8月19日〔日曜〕書評欄|評者:渡邉琢氏〔介助者の会「かりん燈」代表〕|見出し:「ケアの現場が目指す地平」)。
  • 小泉義之『生と病の哲学――生存のポリティカルエコノミー』の書評が『日本経済新聞』に掲載されました(2012年8月5日朝刊|評者:森岡正博氏)。→リンク
  • 研究指導助手の村上潔のコラムが、ジュンク堂書店のPR誌『書標――ほんのしるべ』に掲載されました(2012年8月号「著書を語る【484】:『主婦と労働のもつれ』」)。→リンク
  • 天田城介・村上潔・山本崇記編『差異の繋争点――現代の差別を読み解く』の書評が、『図書新聞』に掲載されました(3073号〔2012年8月4日〕5面|評者;好井裕明氏)。→リンク
  • 『週刊読書人』2949号〔2012年7月27日〕の特集「印象に残った本144冊――2012年上半期の収穫から(48人へのアンケート)」で、宇城輝人氏(福井県立大学|社会学)が村上潔『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』を選評されました。→リンク
  • 村上潔『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』の書評が、『ふぇみん(婦人民主新聞)』に掲載されました(2996号〔2012年7月25日〕6面書評欄)。→リンク
  • 村上潔『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』の書評が、音楽Webマガジン『ele-king』に掲載されました(評者:水越真紀氏|2012年7月2日掲載)。→リンク
  • 研究指導助手の村上潔のコラムが『週刊読書人』に掲載されました(2945号〔2012年6月29日〕9面《連載:ニュー・エイジ登場【378】》「主婦の割り切れなさと向き合う」)。→リンク
  • 吉田寛准教授の書評コラムが『朝日新聞』に掲載されました(2012年6月17日《ニュースの本棚》「ゲーミフィケーション――ゲームの発想、他分野で活用」)。→リンク
  • 院生の高木博史さんのコメントが『信濃毎日新聞』に掲載されました(2012年6月13日《焦点》「生活保護止まらぬ増加 県内受給33年ぶり8000世帯超」)。
  • 研究指導助手の村上潔のインタビュー記事が『京都新聞』に掲載されました(2012年6月8日朝刊15〔暮らし〕面「主婦と労働――個人と社会 二極化の流れに警鐘」)。→リンク
  • 橋口昌治『若者の労働運動』と、立岩真也+齊藤拓『ベーシックインカム』が、朝日新聞社の書評サイトで紹介されました(2012年5月27日《ニュースの本棚》「ベーシックインカム 山森亮さんが選ぶ本」)。→リンク
  • 院生の小林宗之さんの活動が『京都新聞』に紹介されました(2012年4月12日18〔地域〕面「ベンがら格子のむこうから」欄)。
  • 院生の小林宗之さんの活動が『京都新聞』に紹介されました(2012年4月10日1面〔社会面・震災特集欄〕「明治三陸地震 立命大院生、掲載米紙を発見」)→リンク *同記事がテレビ朝日系列《モーニングバード》で紹介されました(2012年4月20日放送)
  • 院生の川口有美子さんと立岩真也教授のコメントが『中日新聞』に掲載されました(2012年4月6日「「尊厳死」法制化の動き」)。
  • 院生の川口有美子さんがTBSラジオの番組《Dig》に電話で出演しました(2012年4月4日「尊厳死法案の目的と内容は」)→リンク
2011年│立命館大学大学院 先端総合学術研究科

2011年度行事

 

4月
2日(土) 新入生・在学生合同オリエンテーション
13:00~16:30 創思館303・304
7日(木) 前期セメスター講義開始

5月
10日(火) 入試説明会
参加教員:天田 城介、小泉 義之、P・デュムシェル、吉田 寛

6月
12日(日) 入試説明会
参加教員:立岩 真也、松原 洋子
19日(日) 入試説明会
参加教員:後藤 玲子、小泉 義之、渡辺 公三、島田 康寬
24日(金) 2010年度(遡及)・2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会実施 創思館401・402 17:00~

7月
11日(月) 2010年度(遡及)・2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会実施
末川記念会館 講義室 11:00~
15日(金) 2010年度(遡及)・2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会実施
創思館1階カンファレンスルーム 17:00~
19日(火)~23日(土) 2011年度前期 博士論文・博士予備論文構想発表会
衣笠キャンパス 創思館1階カンファレンスルーム
20日(水)~23日(土) 2010年度(遡及)・2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会実施 創思館1階カンファレンスルーム

8月
28日(日) 国際シンポジウム 「病の経験と語り:分析手法としてのナラティブアプローチの可能 創思館1階カンファレンスルーム

9月
11日(日) 入学試験
(2012年度入学 2011年9月実施入学試験 ◆入試方式「学内進学入学試験・一般入学試験・自己推薦入学試験・社会人自己推薦入学試験・外国人留学生入学試験・APUからの特別受入入学試験、3年次転入学試験」、合格発表日→2011年09月22日(木)14:00)
14日(水) 前期成績発表
15日(木) 2011年9月先端研国際ワークショップのお知らせ Pre-Workshops of The 8th International Conference of the Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences: “Catastrophe and Justice” 場所 アカデミア立命21 3階
20日(火)
 2011年9月先端研国際ワークショップのお知らせ 2011年9月先端研国際ワークショップ Pre-Workshops of The 8th International Conference of the Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences: “Catastrophe and Justice” 場所 アカデミア立命21 3階
22日(木) 入学試験合格発表(9月11日実施分)
26日(月)
 後期セメスター講義開始

10月
9日(日) 山本眞理氏公開インタビュー「『精神病』者集団、差別に抗する現代史」

11月
4日(金) 2011年度先端総合学術研究科パートナーシップ委員会企画
創思館303・304 13:00~16:00
5日(土) 入試説明会
参加教員:後藤 玲子、小泉 義之、西 成彦、上村 雅之
5日(土)~6日(日) 映画上映会「ワイズマンと出会う」 立命館大学 朱雀キャンパス 5F 大ホール
11日(金) 本研究科修了生 関連企画 『トランスレーション・スタディーズ』刊行記念合評会 立命館大学衣笠キャンパス 敬学館2F 266教室 主催:立命館大学国際言語文化研究所 詳細はこちら(PDF)
12日(土) The third Pre-Workshops of The 8th International Conference of the Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences: “Catastrophe and Justice” Ritsumeikan International Peace Museum 3rd floor
13日(日) 入試説明会
参加教員:立岩 真也、吉田 寛
18日(金) 〈1968年〉の神話化に抗して―西川長夫『パリ五月革命 私論―転換点としての68年』を読む 末川記念会館 第2会議室

12月
3日(土)  伊豫谷登士翁先生 講演会「グローバリゼーションの現在」場所 立命館大学 学而館第1研究室
13日(火)
 2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会 創思館カンファレンスルーム
16日(金)
 2012年度入学 2012年2月実施入学試験出願開始(~2012年01月13日(金)まで)
22日(木) 繋争する〈共感〉をめぐって―酒井直樹氏とともに2011年を考える 15:00~18:30 学而館2F第2研究会室 主催:立命館大学先端総合学術研究科公募研究会「東アジアの近代と帝国主義的人種主義の批判的再考」
23日(金)
 上野千鶴子特別招聘教授着任記念学術講演・シンポジウム企画

1月(2012年)
13日(金) 2012年度入学 2012年2月実施入学試験出願締切(2011年12月16日~)
23日(月) 2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会 創思館カンファレンスルーム
24日(火) 濱本真男(本研究科院生)『「労動」の哲学』合評会開催 学而館2階・先端総合学術研究科院生共同研究室202

2月(2012年)
6日(月) 2011年度 博士学位審査(甲号)公聴会 創思館カンファレンスルーム
11日(土) 入学試験(2月12日分実施の予備日)
12日(日) 入学試験
(2012年度入学 2012年2月実施入学試験 ◆入試方式「学内進学入学試験・一般入学試験・自己推薦入学試験・社会人自己推薦入学試験・外国人留学生入学試験・APUからの特別受入入学試験・飛び級入学試験、3年次転入学試験」出願期間→2011年12月16日(金)~2012年01月13日(金))
14日(火) 2011年度後期博士論文・博士予備論文構想発表会 創思館カンファレンスルーム
24日(金) 入学試験合格発表 14:00~(2月12日実施分)

3月(2012年)
6日(火) 上村雅之教授最終講義 14:40~16:20 創思館1階カンファレンスルーム 
21日(水)~22日(木)
Catastrophe and Justice The 8th International Conference of the Faculty of Core Ethics and Frontier Sciences,Soshikan Conference Room, Ritsumeikan University, Kyoto, Japan.

Core Ethics Vol.8

立命館大学大学院先端総合学術研究科
『Core Ethics』Vol.8 2012年

目次 PDF<293KB>
正誤表 PDF<61KB>
English

論文

障害者政策の現状と課題
――制度改革の現況分析を通して――
有松 玲 p.1
PDF<395KB>

韓国ALS患者の意思伝達をめぐる状況と課題
安 孝淑 p.13
PDF<837KB>

対人援助場面のコミュニティ通訳における「逸脱行為」の分析
――事例報告分析を通して――
飯田 奈美子 p.27
PDF<383KB>

看護職におけるDV被害者との遭遇と支援の実態
――関西地区県内の調査から――
泉川 孝子・入江 安子・豊田 淑恵 p.41
PDF<414KB>

生体肝移植ドナーが経験したインフォームド・コンセント
――ドナーインタビューの分析より――
一宮 茂子 p.53
PDF<371KB>

1960年代韓国における「浮浪児」の生成と実態
イム・ドクヨン p.63
PDF<487KB>

貧困計測の枠組みとしての潜在能力アプローチ
――貧困計測手順をめぐる論点の考察――
岡 敬之助 p.75
PDF<316KB>

「GAME&WATCH」のビデオゲーム史的視座
――ルール・サウンド・インターフェイス――
尾鼻 崇 p.87
PDF<2,497KB>

開発途上国の女性障害者の結婚をめぐる一考察
金澤 真実 p.101
PDF<377KB>

なぜ、重度障害者は学校に行けなかったのか
――障害者夜学に通っている障害者の事例をもとに――
クァク・ジョンナン p.113
PDF<368KB>

戦争と号外(1)
――号外の誕生から日露戦争まで――
小林 宗之 p.123
PDF<6,989KB>

抵抗戦略としての戦後の台湾鉄道
蔡 正倫 p.135
PDF<510KB>

政策目的としてのベーシックインカム
――ありがちなBI論を然るべく終わらせる――
齊藤 拓 p.149
PDF<437KB>

リベラルな中立性と小さな政府
――社会的ミニマム極小化とベーシックインカム極大化――
齊藤 拓 p.161
PDF<410KB>

ALS患者におけるジェンダーと人工呼吸器の選択について
酒井 美和 p.171
PDF<737KB>

医療的ケアを必要とする障害児・者の実態把握の必要性
――東日本大震災における首都圏の事例から――
佐藤 浩子 p.183
PDF<354KB>

介護の源流としての寮母と家庭奉仕員に関する、養老事業関係者の動向を通じた検討
渋谷 光美 p.195
PDF<436KB>

Digital Mapを活用した『山海経』五蔵山経の成立に関する考察
――「五蔵山経」の地理情報の可視化に基づく検証――
下西 紀子 p.207
PDF<9,828KB>

韓国障害者運動を担う青年障害者たち
――1990年から1998年における組織の統合を巡って――
鄭 喜慶 p.221
PDF<677KB>

訪問介護事業所の運営の実情と課題
白杉 眞 p.233
PDF<378KB>

作業療法学における理論化の動向
――特に1992年以降に着目して――
田島 明子 p.245
PDF<368KB>

社会問題の医療化
――過労自殺に対する行政施策を事例として――
田中 慶子 p.257
PDF<360KB>

ジュリアン・ドッドの音楽作品の存在論を再検討する
――聴取可能性の問題を中心に――
田邉 健太郎 p.267
PDF<311KB>

運用方式からみたカーシェアリングの普及要因に係る考察
仲尾 謙二 p.279
PDF<377KB>

PEG(胃ろう)問題
――認知症高齢者へのPEGの適応について――
仲口 路子 p.291
PDF<485KB>

養護学校の義務制をめぐる諸問題の考察 *本論文は撤回されました。詳細
―1979年小中養護学校に関する政令施行後の動きに焦点をあてて―
西中 一幸 p.305

精神障害者と相談支援
――精神障害者地域生活支援センターの事業化の経緯に着目して――
萩原 浩史 p.317
PDF<394KB>

難病相談・支援センターの実際の支援活動と役割にみる地域の現状
長谷川 唯 p.329
PDF<362KB>

「電通事件」判決の黙示
――労働時間・精神医学診断・被害者家族――
濱本 真男 p.341
PDF<365KB>

北大植民学における内国植民論と社会政策論
――高岡熊雄のドイツ内国植民研究の再検討――
番匠 健一 p.351
PDF<456KB>

ビデオゲーム開発企業による創発的イノベーションと戦略形成
――株式会社サイバーコネクトツーの事例から――
福田 一史 p.363
PDF<822KB>

知的障害者の地域生活移行の事例からみる支援の強制力の発動についての考察
三野 宏治 p.375
PDF<358KB>

小児在宅人工呼吸療法の開始と普及において果たした親の役割について
――「人工呼吸器をつけた子の親の会〈バクバクの会〉」の活動の視点から――
八木 慎一 p.385
PDF<423KB>

医療的ケアを要する重度身体障害者の住生活実態
――家族の支援がない独居ALS患者の事例を対象として――
山本 晋輔 p.397
PDF<565KB>

百貨店の着物図案創出における日本美術研究成果の影響
――中井宗太郎と髙島屋百選会の事例から――
山本 真紗子 p.411
PDF<453KB>

日本初の人工授精成功例に関する歴史的検討
──医師の言説を中心に──
由井 秀樹 p.423
PDF<416KB>

統治下朝鮮におけるハンセン病政策に関する一考察
――小鹿島慈恵医院設立から朝鮮癩予防令発令までを中心に――
吉田 幸恵 p.433
PDF<2,060KB>

観光資源としての中国当代アート
――北京アートファクトリーの事例からの考察――
王 屹 p.445
PDF<8,806KB>

研究ノート

プレイバックシアターの活用
――日本の企業内研修におけるその位置――
各務 勝博 p.461
PDF<370KB>

ゲームセンターの店舗形態別研究の必要性
――先行研究及び二次資料を中心に――
川﨑 寧生 p.473
PDF<346KB>

ヴェトナム北部の精神障害者における治療選択としての「民間療法」に関する一考察
権藤 眞由美 p.483
PDF<447KB>

過労死問題と過労死家族会設立の経緯
中嶌 清美 p.493
PDF<388KB>

ホスピタリティと人的資源に関する考察
永田 美江子 p.503
PDF<361KB>

鉄道省編『鉄道旅行案内』諸版の比較研究
平田 剛志 p.513
PDF<5,817KB>

書評

出来事を思う「位置」と「距離」
――宮地尚子『環状島=トラウマの地政学』書評――
みすず書房、2007 年、228p.
山口 真紀 p.525
PDF<240KB>

竹中 悠美(たけなか・ゆみ)

竹中写真

領域

表象

職位

教授

専門

芸術学

担当科目

表象論史
表象論II
基礎講読演習Ⅱ
プロジェクト予備演習III(表象)
プロジェクト演習(表象)

業績

※21年度以降の最新情報は、下記にリンクされている研究者学術情報データベースをご参照ください。

2020年度業績一覧
2019年度業績一覧
2018年度業績一覧
2017年度業績一覧
2016年度業績一覧
2015年度業績一覧
2014年度業績一覧
2013年度業績一覧
2012年度業績一覧
個人のHP

研究者学術情報データベース

  • 研究者学術情報データベース
  • メッセージ 小泉義之 教授・研究科長(2009~2011年度)

    ― 背負ったものを賭けるに値する研究 ―

    研究科長 小泉 義之
    本研究科は2003年4月に発足して以来、数多くの院生を迎えてきました。これは本研究科の大きな特徴になっていますが、様々な場所から様々な人々を院生として迎えてきました。どんな指標をとるにしても、これほど多様な院生で構成されている研究科は他には見当たらないのではないでしょうか。語弊があるかもしれませんが、本研究科には「濃い」院生が、言いかえると、背負っているものも賭けているものも大きな院生が多いような気がします。それだけ本研究科では、教員もまた学問研究の特別で独特な厳しさと悦びを経験することになります。

    本研究科発足から五年を過ぎて、学術博士号を取得して巣立っていく院生も増えてきました。総数はまだ少ないのですが、各種研究機関に新たに着任する人も出るようになってきました。別の研究機関・公共体・企業に所属しながら、あるいは、各種の地域活動体・市民運動体を担いながら学術博士号を取得して改めてそこでの活動の糧とする人も出るようになってきました。本研究科での経歴や経験を活かすべく別の場所に移動していく人も出るようになってきました。発足当初は受け入れに専念せざるをえない面がありましたが、これからはますます、有意義な送り出し方を切り開いていかなければなりません。

    本研究科はその名称や科目編成にも示されているごとく、近年の大学院政策の人文社会系への初めてに近い適用例として創設されました。別の言い方をするなら、1980年代の米国で始められた理系の研究開発体制を人文社会系にも適用する試みとして創設されました。しかし、1980年代当時にも、心ある研究者は、流行の研究開発体制は理系においてさえ多くの問題点を生み出していると指摘していました。現時点では、そうした問題点は人文社会系では別の形で現われ出ていると指摘することもできます。それに限らず、ご承知のように、近年の大学院政策に関しては多くの問題点が指摘されており、早晩新たな改革を外部からも迫られるはずです。またスクラップ・アンド・ビルドの繰り返しになるわけですが、そうではあっても、その限りにおいても、本研究科が果たすべき役割は大きいと言えます。

    とはいえ、少し視界を広げて言うなら、高等教育政策はいつの時代にも幾多の問題をかかえてきました。入口問題にせよ初期教育問題にせよ授業運営問題にせよ自主研究問題にせよ教員院生関係問題にせよ就職問題にせよ奨学問題にせよ、結局のところ、昔も今も同じ問題を別の形でかかえきたとも言えます。だからということで、諦観も達観もできるわけではないのですが、少なくとも研究者たる者は、視界を広げて冷徹に事態を認識しておく必要はあります。場合によっては、近年の政治経済の変動の典型例として研究対象の一部に強かに繰り込んでおく必要もあります。

    さて、大学院は研究するところです。本研究科は、先端的かつ総合的に研究するところです。先端的で総合的な学術の研究とは、量的にも質的にも既存の学問で行なわれている以上の仕方で、またそれ以外の仕方で研究するということです。だからこそ厳しいし、だからこそ悦ばしいのです。
    とはいえ、私たちは、研究だけに全生活と全時間を捧げるわけにもいきません。生理的・物理的に不可能だからというだけでなく、研究生活だけの人生がありうるとしても、それはどこか奇怪なものだからです。そうであればこそ、研究者たらんとする者は、昔の言い方では理論と実践の対立、少し前の言い方では事実と価値の対立、今の言い方では研究と現場の対立、穿った言い方では余暇(研究用の)と余剰(余計者の)対立などのために、苦しみ苦しめられることにもなります。研究方向の迷いや進路方向の迷いの根底にはそんな対立が隠されています。高等教育政策の迷走の根底でもやはりそんな対立が効いているはずです。

    ここで私に言えることは二つだけです。一つは、対立の存在を自覚して徹底的に苦しむべきだということです。そこを潜り抜けていない研究は、研究としても取るに足らぬものであると私は思っています。もう一つは、ここは研究する場所なのですから、対立の存在を研究においてこそ活かすべきだということです。人間は苦しめばたぶん賢くなります。大学院は、その賢さを研究に結実させるべきところです。とはいえ、当の対立を既成学問内部で設定されてきた対立軸に投射するだけでは足りません。それだけでは研究者の自己保身にしかなりません。本研究科ではその先を目指してほしいのです。 大学院は、大なり小なり背負っているものを研究に賭けるところです。もちろん、研究なるものが賭けるに値するものであるのかは疑わしくなることはあります。しかし、賭けるに値する研究を創り出すことこそが研究者の責務であると銘記すべきなのです。

    研究科長 小泉 義之 『履修要項・講義概要』より