伊豫谷登士翁先生 講演会「グローバリゼーションの現在」

この度、植民地主義研究会にて、グローバリゼーション・移民研究で著明な伊豫谷登士翁先生をお招きし、講演会を開催することとなりました。伊豫谷先生には、4月に邦訳が出版されましたサッセン『領土・権威・諸権利―グローバリゼーション』を踏まえて、現在の伊豫谷先生の研究についてお話しいただく予定です。
貴重な機会ですので、皆さまお誘い合わせのうえご参加下さい。

伊豫谷登士翁先生 講演会
「グローバリゼーションの現在」

日程 12月3日(土)
時間 16:00~19:00
場所 立命館大学 学而館第1研究室
キャンパスマップ
*当日、15:00~16:30までは学而館のカードロックが解除されます。第一研究室は、学而館の2階の一番西側、非常階段の手前の教室です。

プログラム
1.伊豫谷登士翁先生のご講演 16:00~17:00
「グローバリゼーションの現在」

2.コメント及び問題提起 17:00~17:40
長志珠絵(神戸大学国際文化学研究科)
本岡大和(立命館大学先端総合学術研究科博士課程)

3.質疑及び議論 17:40~19:00

立命館大学先端総合学術研究科公募研究会「植民地主義研究会」
立命館大学言語文化研究所萌芽プロジェクト「グローバル空間研究会」共催

連絡先:
番匠健一(立命館大学先端総合学術研究科博士課程)
ir016011(at)ed.ritsumei.ac.jp

The third Pre-Workshops of The 8th International Conference of the Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences: “Catastrophe and Justice”

無事、終了しました!!
This pre-workshop has been sucessfully finished!! 

  

当日の様子


趣旨
貧困は明白ではあるものの、見えにくい。餓死や慢性的栄養不良に至る以前に、その兆候は、別の形で現われることもある。例えば、人権侵害の争点となっている事柄、その原因となっている事柄は、それ自体、不正義であるとともに、経済的貧困への助走となる恐れがある。この現象は、市場経済が高度に発展した地域と同様に、経済のグローバル化の波にさらされる発展途上国においても観察される。これらの現象をここではA.センの言葉を借りて「ケイパビリティ(潜在能力)貧困」と呼ぼう。その意図は、現にある状態のみならず、選ぼうと思えば選ぶことのできる「生」(行いや在りよう)が制約されている状態、ならびに、それらと経済的な貧困との(主観的な、また客観的な)関係をとらえることにある。

Schedule(スケジュール):
The 1st Workshop: November 12, 15:00-18:00
Venue: Ritsumeikan International Peace Museum 3rd floor
Speaker: Amlan Majumder a, b, c Takayoshi Kusagod
Theme: Capability and Women’s Well-being in India and Japan*
Comments: Atsuko Isobe (Kyoto City College of Nurse), Kazuo Okada (graduate student of Ritsumeikan University) (*tentative).

Profiles of lecturers(報告者のプロファイル):
a Visiting Researcher, Faculty of Sociology, Kansai University
b Corresponding author
c Permanent position: Assistant Professor of Economics, Dinhata College (under the University of North Bengal), P. O. Dinhata, Dt. Cooch Behar, West Bengal, Pin. 736135, India.

d Professor, Faculty of Sociology, Kansai University, 3-3-35, Yamate-cho, Suita-shi,
Osaka 564-8680, Japan, Tel/Fax.: +81-6-6368-0398, E-mail: tkusago@kansai-u.ac.jp

Abstract(報告概要):
Capability approach is a framework for the evaluation of individual welfare in terms of their functionings and capabilities, which are defined as an individual’s actual and potential activities and states of being respectively. Thanks to Amartya Sen when we conceptualise welfare as standard of living or quality of life, our focus of attention shifts from merely income or consumption to a wide range of indicators, which reflect well-being in different dimensions of life. The objective of this presentation is to focus on achievement of Indian and Japanese women within the sphere of reproductive life recognizing freedom of choice in matters of reproduction and its possible interaction with individual and household characteristics as well as economic, social and environmental factors.
The study applies the tools of matrix algebra, fuzzy sets theory and binary-multivariate logit regression analysis to fulfill its objectives utilizing data from Indian National Family Health Survey 2006 and Japanese General Social Survey 2008. We have identified quadruplicate possibilities in regard to achievements in reproductive life, one of which strongly depicts the ideal condition or reproductive freedom. 25.11 % mothers in India and 15.48 % mothers in Japan experience this condition. The similar other condition, which is closely associated with the first too depicts an ideal condition, but somewhat weakly. 11.71 % mothers in India and 14.68 % mothers in Japan experience this situation. Of the remaining two, one surely indicates lack of reproductive freedom. 30.22 % mothers in India and 8.61 % mothers in Japan suffer in this category. The final one shows a condition with peculiarity. It is somewhat opposite to the condition of lack of freedom. 32.97 % mothers in India and 61.24 % mothers in Japan remain in this category. Peculiarity in this category warrants meaningful exploration. Multivariate analyses throw some more light on the conditions described above.
* This work is supported by ‘FY 2010 JSPS Postdoctoral Fellowship for Foreign Researcher (P 10316)’, Japan Society for the Promotion of Science, which is submitted to the Ritsumeikan University Kyoto, Japan for proposed presentation in November 2011.

Keywords : Capability approach, Fuzzy sets theory, Reproductive life, Subjective feelings, Women’s well-being
JEL classification: J130, J180

Organizers: International Justice and Symbiosis Center, The Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences & Institute of Language and Culture, Ritsumeikan University, Kyoto, Japan.
Coordinator: Paul Dumouchel and Reiko Gotoh

Fund: Promotion of Research Internalization, Ritsumeikan, JSPS, “Towards Clinical Application of Capability Approach—A Trial of Well-being Economics—”(「潜在能力アプローチの臨床的適用プログラムの設計――福祉経済学の試み――」基盤研究C).

2011年度 研究指導助手 スタッフ紹介

中倉智徳(なかくら とものり)

【専門】
社会学
社会思想史
19世紀末フランス社会学・社会思想史
ガブリエル・タルド研究

【略歴】
2005年4月 立命館大学大学院先端総合学術研究科 HP製作担当 (~2006年03月)
2006年4月 立命館大学文学部第一号助手 (~2007年3月)
2007年10月 グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 リサーチ・アシスタント (~2010年3月)
2008年8月 グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点ホームページ更新統括 (~2011年3月)
2009年4月 先端総合学術研究科日本語論文指導統括 (~2010年03月)
2010年3月 立命館大学大学院 先端総合学術研究科 博士課程修了(一貫制) 博士(学術・立命館大学)
2010年4月 立命館大学 衣笠研究機構 ポストドクトラルフェロー(グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点)(~2011年03月)
2011年4月 立命館大学大学院 先端総合学術研究科 研究指導助手(総括)
現在に至る。

【2011年度 非常勤講師】
ディジタル・デザインI(立命館大学大学院 先端総合学術研究科)

永田貴聖(ながた あつまさ)

【専門】
人類学
社会学
フィリピン地域研究
トランスナショナル研究
マイグレーション研究

【略歴】
2008年3月 立命館大学大学院 先端総合学術研究科 博士課程修了 博士(学術・立命館大学)
2008年4月 日本学術振興会 特別研究員PD・京都大学社会学研究室(受入:松田素二教授)※DCからの資格変更(~2009年3月)
2009年4月 立命館大学 衣笠研究機構 ポストドクトラルフェロー(GCOE「生存学」)(~2010年3月)
2010年4月 立命館大学大学院 先端総合学術研究科 研究指導助手(総括)
現在に至る。

【2011年度 非常勤講師】
社会調査分析Ⅰ(神戸市外国語大学外国語学部国際関係学科)
リサーチ・マネジメントⅡ(立命館大学院大学院 先端総合学術研究科)

〈1968年〉の神話化に抗して ―西川長夫『パリ五月革命 私論―転換点としての68年』を読む

〈1968年〉の神話化に抗して

―西川長夫『パリ五月革命 私論――転換点としての68年』を読む

2011年11月18日 16:30~19:30
立命館大学 末川記念会館 第2会議室

詳細はこちら

■企画趣旨:
「68年5月」(5月革命)から40年以上を経て刊行された西川長夫『パリ五月革命 私論』(2011年、平凡社)。本書は、1968年~1969年にかけて政府給費留学生としてパリに滞在した著者が、「私自身の目と身体と脳裏に刻まれた 68年革命の出来事」(本書p.10-11)を記した濃密なドキュメントである。このドキュメントは「同じ5月を生きた世代に、そしてその後に生を受けた 若い世代の人々に通じる普遍性をもちうること」(p.14)を期待して書かれている。つまり、現在における「革新的思想の再起動」(そで文)として世に送 り出されたのだ。

2000年代に入り大量に出版され続けている〈1968年〉論は、〈1968年〉の神話化、あるいは平板な歴史語りへと当時の出来事と経験を押し込めてい ないだろうか。たとえば、「あれは失敗だった」という今日の高みからの無惨な評価であり、「マイノリティとの関係性が欠落した運動だった」といった一面的 な評価が多いのではないだろうか。今必要なのは、〈1968年〉を大文字の歴史/出来事として考えるのではなく、〈1968年〉の多様な出来事・経験の複 層状況を明らかにすることだろう。また、〈1968年〉を思想・運動のピークとして特権化せずに、その前後の思想・運動との持続や転形のあり様を具体的に 検証することではないだろうか。つまり、〈1968年〉の神話化に抗する作業が求められている。

このような問題意識から、『パリ五月革命 私論』の合評会を開催したい。本合評会では、本書が描いた「パリ五月革命」の様々な出来事を批判的に読み解いて いきたい。具体的には、当時の大学制度への学生の異議申し立てと、そこから派生した多様な主体・思想・運動の形成と発展(ベトナム反戦運動、人種差別反対 運動、知識人論、文明批判、世界各地の運動との連帯を求める実践等)のあり様、「68年5月」を記述する著者の方法論、そして本書が今日の世界・日本の状 況に対して提起している課題などを、批判的に検討したい。合評者、そしてフロアの参加者が、それぞれの視点や研究・活動と『パリ五月革命 私論』との接点 や論点の広がりを提示・共有する場をつくりたいと思う。

▼日時: 2011年11月18日(金)16:30~19:30 (※終了後、懇親会を予定)
▼会場: 立命館大学 末川記念会館 第2会議室
http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html

▼内容:
・合評者による報告
箱田徹(立命館大学衣笠総合研究機構 ポストドクトラルフェロー)
http://www.arsvi.com/w/ht16.htm
橋口昌治(立命館大学衣笠総合研究機構 ポストドクトラルフェロー)
http://www.arsvi.com/w/hs01.htm
番匠健一(立命館大学先端総合学術研究科 院生)
http://www.arsvi.com/w/bk03.htm
・西川長夫氏からの応答
http://www.arsvi.com/w/nn03.htm
・フロア参加者を含むディスカッション

・司会・コーディネーター: 大野光明(立命館大学先端総合学術研究科 院生)
http://www.arsvi.com/w/om14.htm

▼主催: 立命館大学先端総合学術研究科 院生プロジェクト「植民地主義研究会」
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/k/koubo2010-1.htm
(問い合わせ先: 大野 mitsuakick【あっと】hotmail.com)

▼参加費無料・事前申し込み不要

安部彰さん著書 紹介される!!(10月29日号 図書新聞)

本研究科修了生 安部彰さん(現 総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員)
著書『連帯の挨拶』(生活書院)が2011年10月29日号図書新聞で紹介されました。
評者 五野井郁夫先生
(立教大学教員)

その他 院生・修了生の刊行物は こちら

上野千鶴子特別招聘教授着任記念学術講演・シンポジウム企画

無事終了しました!ご協力ありがとうございました。

超高齢化社会における介護の問題を提起する 上野千鶴子特別招聘教授 着任記念学術シンポジウムを開催(立命館大学HPから)


特別公開企画

立命館大学大学院先端総合学術研究科主催
上野千鶴子特別招聘教授着任記念学術講演・シンポジウム企画

※チラシはPDFファイル
日時:2011年12月23日(金・祝)13:00~18:00(開場12:30)
会場:立命館大学衣笠キャンパス創思館カンファレンスルーム
キャンパスマップアクセスマップ
※参加費無料/事前申込の方優先
希望者多数のため事前予約申し込み締め切ります(2011年12月13日午後5時まで)

*プログラムの変更がありました(11月8日)
▼プログラム
13:00~13:10 開会の辞 川口清史(学校法人立命館総長)
13:10~13:15 上野千鶴子・東京大学名誉教授の紹介 渡辺公三(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)

13:15~14:25 学術講演「ケアの社会学」 上野千鶴子 東京大学名誉教授(来年度特別招聘教授着任予定)

14:25~14:40 休憩

14:40~    シンポジウム「『ケアの社会学』をめぐって」
14:40~15:00 立岩真也(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
15:00~15:20 後藤玲子(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
15:20~15:40 小泉義之(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
15:40~16:10 上野千鶴子氏のコメント
16:10~16:30 休憩
16:30~17:20 全体討議
17:20~17:40 フロアからの質問 & 上野千鶴子氏のレスポンス
17:40~17:50 閉会の辞 松原洋子(グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 事務局長)
※司会:天田城介(立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授)&西成彦(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
※情報保障が必要な場合は、必ず11月末までに下記のお問い合わせ先まで申し出てください。ご要望に応じて対応させていただきます。
※お願い:駐車場がございませんので、ご来場の際は公共交通機関をご利用ください。

【上野千鶴子 東京大学名誉教授の紹介】
1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。東京大学名誉教授。NPO法人 ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)理事長。女性学、ジェンダー研究のパイオニア。1980年代以降、常に時代の先端を疾走し、現代社会のさまざまな問題を問い続けてきたフェミニスト。近年は、老い、福祉、ケアに専門領域を広げている。1994年『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)でサントリー学芸賞を受賞。『家父長制と資本主義』(岩波書店)、『女遊び』(学陽書房)、『おひとりさまの老後』(法研)、『女ぎらい』(紀伊國屋書店)、『ケアの社会学』(太田出版)など多数(『女ぎらい』著者紹介から一部抜粋加筆)。

◆主催
立命館大学大学院先端総合学術研究科

◆共催
立命館大学グローバルCOEプログラム 「生存学」創成拠点
立命館大学生存学研究センター

◆お申し込み先
お名前、ご所属(任意)、ご連絡先(E-mailかFAX)を明記の上、E-mail かFAXにてお申込み下さい。
※当日参加も可能ですが、混雑した場合、お申し込みされた方を優先します。できる限り早い事前申し込みをお願いします。

立命館大学 独立研究科事務室
FAX:075-465-8364 E-mail:sentan01@st.ritsumei.ac.jp(担当:中倉・永田)

◆お問い合わせ先
立命館大学 独立研究科事務室(先端総合学術研究科 研究指導助手:中倉・永田)
Email:sentan01@st.ritsumei.ac.jp
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
TEL:075-465-8348
FAX:075-465-8364
URL: https://www.r-gscefs.jp/

メディアからの発信 2010年度

横浜毎日新聞の欠号発見の記事に本研究科生載る!
(2011年1月26日(水)神奈川新聞) ⇒ 詳細

「ワールドビジネスサテライト」で本研究科が紹介される。
(2010年5月24日)
詳細はこちら ⇒ テレビ東京WEBサイト  ブログ(テレビ東京)

中倉智徳さん 著書紹介される!

先端総合学術研究科 修了生・研究指導助手 著書 新聞で紹介!

中倉智徳さん(テーマ領域「生命」修了生。現在、研究指導助手
著書 『ガブリエル・タルド―贈与とアソシアシオンの体制へ』洛北出版
紹介されました!!  2011年8月28日 中國新聞 朝刊

その他 院生・修了生の刊行物は こちら

表象―文化と芸術の表象論的分析

表象

文化と芸術の表象論的分析
文化と芸術の諸事象を表象論的観点から読解・分析します。技術、歴史、思想、実践への理解を主軸とし、創造と受容の場、諸々の文脈、メディアといった問題系へとアプローチします。

美術史の再構築―島田康寛(美術史学)

島田康寛の写真
美術史学を基礎に島田が中心となって、歴史や文化、文学、思想などさまざまな隣接する学問を活用しこれと関わりながら、従来 の美術史で取り上げられてきた対象については新資料の調査、発掘を試みて再考すること
はもちろん、それらの周辺において未だ手付かずの問題として放置されている領域についても新たに研究対象として取り上げ、これらを総合することにより、人間学としての新たな総合的術史の構築を試みる。方法としては、
先行研究を十分に理解しつつも、それらの研究に囚われることなく、自己の感性を可能な限り駆使して独自の思考を展開する場としたい。

社会におけるアートの意義を問いなおす――竹中悠美(芸術学)

芸術学を基礎とした上で、特定の社会の中でアートに託された機能とそれを実践するための制度的・技術的システムを検討する。アートがパブリックな文化財として「消費」される現代の資本主義社会においては、われわれとアートを取り持つ主たるシステムは美術館やアートセンターという場所とメディアによる情報である。そこで、キュレーション、アートマネジメント、文化政策が企図する文化活動の目標と課題、および個々の作品が表彰する感性や倫理的問題の行方を検証することによって、アートの意義を問い直す。

<感性学>の構築に向けて―吉田寛(感性学)

吉田寛の写真

エステティックスを「感性学」として再定義するために、哲学や人文系諸科学を基礎にしつつ、認知科学や人間工学、インターフェイス研究、心理学、生理学、医学などの知見を取り入れた学際的ディシプリンを構想する。ユーザーインターフェイスやユニヴァーサルデザイン、ゲームデザイン、サウンドデザインといった実践的フィールドでその分析的ルーツとしての使用価値を磨きつつ、ヴァーチャルリアリティやバリアフリー、アディクション(依存)といった今日的課題に立ち向かうための理論としての感性学を目指す。

共生―共生の可能性と限界

共生

共生の可能性と限界
多大な犠牲をともなう不完全な共生実験であった人間の歴史を批判的に遡りつつ、未来に向けて、そうした犠牲を伴わない生命と生活の可能性を構築する方途を探ります。

市民社会は共生のモデルとなりうるか?―P・デュムシェル(政治哲学)

P・デュムシェルの写真
政治哲学を基礎にデュムシェルが中心となって、市民社会の起源と構造を論じたさまざまな社会、政治哲学の再検討をおこなう。西洋のそれぞれの国民的伝統の なかで市民社会が形成され、また、この社会の原理を根拠づけるさまざまな哲学の流れが生み出されてきた。市民社会においては、欲望を実現する主体としての 市民を前提として、市民が契約し、経済システムを構成し、社会を民主的に運営するとされるが、欲望はどのように構成されるのか、欲望と経済システムの関係 はいかなるものか、そうした基本的な視点から、そこに含まれた「普遍的」とされる原理の可能性と限界を問い直す。

現代世界における言語の多層化と複数言語使用―西成彦(比較文学)

西成彦の写真
比較文学を基礎に西が中心となって東欧文学作品および英米文学作品を中心とするテキストのなかに多声・混声的な響きを聴き取り、あるいは他者の声が隠蔽さ れていく軌跡をたどりなおす。複数言語使用はかならずしも現代に限られた話ではないが、植民地主義や国民国家の言語政策によって加えられた圧力がその形態 に大きな変更をせまり、さらにグローバリゼーションやボーダレスな人口移動が新しい諸言語間の隣接関係を開こうとしている。こうした歴史を踏まえてテキス トの読みを再構築する。

土地をめぐる法体系の葛藤と共生―渡辺公三(人類学)

渡辺公三の写真
文化人類学を基礎に渡辺が中心となって、文化人類学のこれまでの蓄積を生かし、他のディシプリンからの吟味を加えて、共生の可能性と限界を検討する視点を 形成する。とりわけ過去から現在まで、生活の場である土地との関係において、伝統と近代が葛藤と軋轢を生じた、あるいは現に生じている事例─ 一般的には広義の土地所有権をめぐる係争─ を中心に検討を進める。果たして近代的法─権利の体系を越える共生の原理は成り立ちうるのか、こうした問題に、いわば共生の対極ともいえる事態を起点とし て接近することがこの研究の狙いであり、特徴的な視点である。